

図3.2.2−2 COMETS静止軌道上外観図
3.2.2−3ミッション機器の概要
搭載ミッション機器は、宇宙開発事業団が開発を担当する衛星間通信機器、通信総合研究所が開発を担当するKa/ミリ波帯高度移動体衛星通信機器および両者が共同で開発する21GHz帯高度衛星放送機器で構成される。以下にその概要を示す。
(1)衛星間通信機器(1CE)
静止軌道上のCOMETSと、低高度の地球周回軌道上のユーザ宇宙機(ADEOS,ETS一?等)との間に高精度の捕捉追尾によりS帯およびKa帯による通信リンクを確立し、ユーザ宇宙機と地上局間の双方向のデータ伝送の中継、捕捉追尾に関する実験を行う。
(2)21GHz帯高度衛星放送機器(SBE)
将来の高画質の高精細度テレビジョン放送、ディジタル技術を利用した統合ディジタル放送、地域に特有な文化や情報の提供を可能にする地域別衛星放送に対応するため、21GHz帯の中継器、低サイドローブ・マルチビームアンテナ(関東甲信越、九州本島の2ビームを搭載)による衛星放送実験を行う。
(3)Ka/ミリ波帯高度移動体衛星通信機器(MCE)
将来の多様化する移動体衛星通信に対応するため、再生中継器およびオンボード交換中継方式を採用するとともに、需要の増加を吸収可能なKa帯およびミリ波帯を使用し、Ka帯は関東、東海ビーム、ミリ波帯は関東ビームにおいて移動体通信実験を行う。
前ページ 目次へ 次ページ
|

|